MYP(Middle Years Programme)
MYP(ミドル・イヤーズ・プログラム)とは
MYP(Middle Years Programme)は原則として11歳~16歳までを対象としており、青少年に、これまでの学習と社会のつながりを学ばせるプログラムです。どのような言語でも提供可能です。
MYPでは、以下の8教科(上図外側から二番目の円内)を学習します。全ての生徒が5年のプログラム期間にわたってこれらの教科に取り組みます。
- 言語と文学
- 言語の習得
- 個人と社会
- 理科
- 数学
- 芸術
- 保健体育
- デザイン
多くの場合、それぞれの学習分野(教科によっては複数の科目が統合)を1つの教科として指導・評価します。例えば、「個人と社会」という教科には「歴史」や「地理」などの科目が含まれており、「理科」という教科には「生物」「化学」「物理」などの科目が含まれています。
教科間の境界は(意図的に)曖昧にされ、MYPの学際的な性質を体現することが推奨されます。「グローバルな文脈」と「重要概念(キーコンセプト)」によって各教科が結びついています。
これらのIB校における授業を実施する際には、教員が念頭に置く4つの特徴があります(上図中心から二番目の円内)。
- 「指導のアプローチ」(ATT)― 探究を通じた協働学習を含め、MYPの指導方法を言語化しています。
- 「グローバルな文脈」 ― 現実世界の文脈に基づく学習が最も効果的であることを示しています。
- 「学習のアプローチ」(ATL) ― MYPにおいて発達させる、学習スキルを言語化しています。
- 「概念」 ― 概念に基づくことで学際的な学びがより効果的になります。
これらを通じて、MYPでは、知識を統合された総体的なものとして示し、生徒がより広く、より複雑なグローバルな課題に対する認識を高めることが期待されています。
また、 MYPでは第3年次あるいは第4年次には「コミュニティープロジェクト」を、第5年次には「パーソナルプロジェクト」を学びの集大成として位置づけています(上図中央から三番目の円)。どの学年をMYPとして取り組むかにより、コミュニティープロジェクトのみ実施する学校、パーソナルプロジェクトのみの学校があります。もしくは両方実施することも可能です。
- コミュニティープロジェクトは「コミュニティーと奉仕活動」に焦点を当て、学校がある地域のニーズへの認識を深め、サービスラーニング(奉仕活動を通じた学習)によって、それらのニーズに取り組むことを促します。個人あるいは3人までのグループでコミュニティープロジェクトを行います。
- パーソナルプロジェクトは、生徒が自らの「学習のアプローチ(ATL)スキル」を実践し高め、関心分野を広げられるよう後押しします。生徒にとって、本当の意味で創造的な作品や学習成果を生み出し、MYPでの学習の集大成を示す絶好の機会です。パーソナルプロジェクトには個人で取り組みます。
MYPについてより詳しく理解を深められたい方は、こちらの文科省IB教育推進コンソーシアムデータベースAirCampusライブラリ内の ”日本語Official IB資料 (Official IB Documents in Japanese)のMYP ”のフォルダ内の公式ガイドブックをご覧ください。
(注:資料を参照される先生方へ。「基準と実践要綱 (PSP)」は2つバージョンがあります。PSP2014は候補校の間、PSP2020は認定校になってから参照されることをご承知おきください。資料の詳細について疑問をお持ちの場合は、本ウエブサイト「お問い合わせ」の国際バカロレア機構職員宛てにどうぞ遠慮なくご連絡を頂けますようお願い申し上げます。2024年12月時点)